【本】ネバーランド

恩田 陸 / 集英社
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読んで考えさせられた、秀作と思う
うーん・・・
おもしろい


恩田陸作品3つ目。
「夜のピクニック」で盛り上がっていたところ、会社の先輩が貸してくれた一冊。
冬休み、実家には帰省せず高校の寮に残った4人の少年が過ごした7日間を描いたもの。
それぞれの自由な時間をすごす中、イブの夜の告白ゲームをきっかけに様々な出来事が起こる。
次々に起こる出来事と真正面から向かい合う4人、そしてその4人の心の動きや成長していく様がとても人間臭くて面白い。
恩田陸さんの小説を読むと必ず「あー、わかるわかる!」とか「そういうことよくある!」という気持ちになります。
僕の精神構造が作者に近いのかどうかは分かりませんが、とにかく作者の人間描写の細かさに毎回驚かされます。
4人の少年それぞれが抱えるものやそれに向かっていく気持ちの動きがとても生き生きと描かれていて
本の紙面から今にも飛び出してきそうな、そう言っても過言ではないくらい躍動感に満ち溢れている作品です。

誰かと向かい合って立ちたくない自分、向き合うことからいつも逃げてきた自分。寛司はそのことを暗に告発しているのだろうか。
淡い緑色のボールが美国を非難する。なぜ逃げる。なぜ背を向ける。
ボールが自分のコートで跳ねる度に、身体のどこかが痛む。
俺は今、寛司と向かい合っているのかな?今、寛司は何を考えているんだろう。俺なんかと向き合ってて不安じゃないのか、寛司は?
コートの上に大きなクエスチョン・マークが浮かんでいるような気がした。ボールの行き交う音と、
点数をカウントする光浩の声だけが、淡々と青空に吸い込まれていく。

個人的にはこの部分を読んだときにすごく自分の心の中を見透かされているような気分になりました。
次々と起こる出来事にわくわくしながらも、自分自身の中にあるものについて今一度考える時間を与えてくれる作品です。
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