引越し運輸業界が面白い件

引越し

今月末に引越しを控えているため、先週末にかけて引っ越し業者さん選びをやっていました。この時期は3月末の第一波が一段楽しているとはいえ、GWの第二波と重なるためにお値段もそこそこします。今の家への引越しの際に見積比較をして学んだ点として、
 1.コスト要因はトラックと人
 2.需給バランスによって価格が変動する
という事は大まかにわかっていたので、そのことを念頭において数社比較を行いました。
で、最終的に2社に絞られました。

2社に絞った根拠は、「ネットでの大量見積もり依頼への返信が早いこと」「複数回にわたって折り返し連絡をくれたところ」にしました。今の時期は売り手市場とはいえ、お金を払うのはこちらです。顧客を得る機会についてあまり執着しない会社はいかがなものかと思い、上記選択肢を設定しました。

最終的に絞られた2社は「アリさんマークの引越社」と「ハート引越センター」です。
迷いましたがハートさんに決定しました。理由は下記2点。

1.がんばって値段を落としてくれた(おそらく下げられる下限ぎりぎり)
  順番のせいもあるかもしれませんが、アリさんの提示した額よりも
  かなり落とした価格でがんばってくれました。
  引越しは生産と消費が同時に発生するサービス業。
  サービス品質と値段が直結するので安かろう悪かろうになりがちですが
  重要なのはモノをちゃんと運んでくれるかどうか。値段を落としてもその部分は
  ちゃんと担保してくれそうなので、価格面が大きく効きました。

2.営業さんが信頼できた
  これはただの僕の好みですが、現場感覚があって真っ正直な営業さんだったので
  信頼ができると考えました。サービス品質面においても、信頼できるかどうかは
  重要と考えました。

この営業さん、現場上がりでとても業界に詳しかったので興味津々でいろいろと聞いてみたところ、引越し業界の面白さがいろいろと伝わってきました。忘れたくないのでここに記しておきます。

(1)アセット物流業者と引越し専業は食い合わない
   倉庫とトラックを所有しているいわゆる「運輸業」の業者さんと
   引越し専業の業者さんは、あまり業界を食い合わないようです。
   アセット物流業者さんの本業はあくまで「物流」であり、引越しは
   多角化した事業の一つとして位置づけられており、そのため値段を
   大きく落として提示することもないようです。一方、引越し専業の
   業者さんは、需要が逼迫する時期には多数の業者が一地域で競争を
   繰り広げるために価格競争にならざるを得ないのが実情らしいです。
   
   僕は、アセット物流業者さんこそ、本業で稼いでいる利益分を充当
   して、引越しの値段を落としてくるかと思っていたのですが、
   市場規模が大きくないんでしょうね、物流業者は物流業者のようです。

(2)経営資源の効果的な配置がポイント
   引越しのコスト項目は最初にあげたとおり、人とトラックです。
   需要が逼迫する時期は人手もトラックも不足します。それをいかに
   効率的にまわすかがキーポイント。
   ここで全国展開をしているような業者さんでフルラインで顧客を
   獲得しようとすると、その分人もトラックも大量に抱えなければ
   ならずコストばかりがかさみます。
   今回見積もりを取った2社とも、それぞれ特徴のある経営資源の
   配置を行っていました。
   ・アリさん
    中京地域で圧倒的なシェアを持ち、価格破壊を行って関東進出
    をした業者。そのおかげで関東地域全体の価格レベルを2割程度
    下げたとの事。すげぇ。
    コスト削減の源泉は、回転数の増加(通常は、朝便と夕便の2回を
    アリさんは朝便、夕便、夜便)による高利益である模様。
    また、営業さんもよく教育されており、とにかく受注を取るために
    ガンガン攻める感じ。
   ・ハートさん
    中堅規模の業者。関東から東北にかけて強い。アリさんとは
    地域的なすみわけを行っており、関東では競合だが東北では
    競合ではない。アリさんよりは規模が小さいため価格対応も
    アリさんよりは柔軟。だが、価格帯自体はそこまで開きがないので
    苦労をしている模様。支店の数はアリさんよりは少ない。

また、アリさんは保険サービスなどにも最初から入ったプランであり、フルライン展開することで利幅を獲得しているとのこと。が、それでもかなり価格は安いらしいです。すごいですね。

引越しの見積もりに来ていただいたのに、面白かったのでいろいろと質問してしまいついつい時間が経ってしまいました。他の業界もこのような目でビジネスモデルを分解してみるとさまざまな発見(と矛盾)が見つかると思います。アンテナは常に高く持ちたいですね。

「引越し運輸業界が面白い件」への2件のフィードバック

  1. お久しぶりです。久々に訪れたところ、いつの間にか、中原住民じゃ無くなっていたんですね。でもただ引っ越しするわけではなくこういうネタを書くところが素敵です。また、色々人生の節目にあるようで…。場所は遠くなってしまいましたが、一緒に飲める日を楽しみにしてます!!
    では、ばいなら。

  2. >ponさん
    コメントありがとうございます。そうです、引っ越しちまったんです。人生いろいろありますわなぁ。

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