経営資源の有効活用事例

先日出張で名古屋に伺った際の朝の出来事です。
出張当日の朝というものは大体早く家を出なければならず、結構億劫だったりするので、まずは食事をちゃんと取らなきゃということで東京駅をうろうろしておりました。うどんぐらいでいいかなぁと思っていたところ、目に飛び込んできたのは回転寿司の朝食。
僕は寿司が特段に好きというわけでもないのですが、他の店がとりたて安くて美味しそうなわけでもなく、時間的にも余裕はなかったのでひとまずその寿司屋に入りました。
その寿司屋の朝食メニューは、寿司とは全く関係なく
 ・ご飯と海苔と味噌汁
 ・おかず3品好きなものを選択
で500円というもの。
なかなかお安いですよね。
面白いのはこのおかず3品、回転寿司のトレーの上でぐるぐる廻っているものを3つ取るというもの。今まで見たことがなかったので驚きました。牛丼チェーンがだしている朝食メニューでも、大抵固定化した2つか3つのメニューを早く出すのを売りにしているものが多い中、顧客の好みで朝食アレンジできて、なおかつ料理を提供する側も大して負荷はかからない(見込み生産なので流しているだけ)。
日本の朝食って、御飯と味噌汁は温かいけど、旅館やホテルでもおかずは特に温かいというわけではなくそれを温かいものを出したからと言って、そこに新たな価値を見出す人がいるわけでもありません。そこに目をつけ、見込み生産で大量に食材を流し、かなりの回転率で売上を拡大する。
結果論かもしれませんが、この発想に感銘を受けました。
ここで、回転寿司の朝食サービスの競争優位性・差別化のポイントについてまとめてみたいと思います。
◆顧客回転率
まずは立地。駅の中という人通りの多い場所で朝食を提供するというだけでかなりの顧客数が 見込めます。しかも、駅の中での朝食は、時間的制約もあり「食べたいメニューがある」ではなくおそらく和食か洋食かぐらいの選択肢しか持ち得ないでしょう。そのため、短時間にかなりの人の入れ替わりが期待できます。
回転寿司の席のレイアウトは、カウンターがほとんどで、店舗内スペースも極力有効活用できるように作られています。面積あたりの顧客収容数も他の飲食業よりも高いでしょう。加えて、朝の通勤時の回転率の高さ。高い顧客収容率×高回転率。これによりかなりの売上をたたき出しているはずです。
◆品揃え
朝食を提供している他のチェーン店やファストフードと比べ、寿司の仕入れの際に多めに仕入れた材料を用いた豊富なメニューの提供と、回転寿司の設備を用いたセルフサービス方式により顧客の好みの朝食を何通りも演出できます。朝のちょっとした時間に、「まぁこれでいいや」ではなく「おいしかった」と言える朝食を素早く提供できるのは大きな強みでしょう。
◆割安感
都内の牛丼チェーンの朝食(ごはん、味噌汁、鮭切り身、海苔)で400円弱。ご飯と味噌汁とおかずにさらに好きなおかず2品ついて500円はかなりの割安感です。
ハンバーガーショップの朝食メニューでも450円近くしますから価格優位性も高いと考えるべきでしょう。
ちょっと考えてみただけでもかなりの特徴がありますね。
ここで勝手なシミュレーションをしてみますと・・・
 【想定】
  ・座席数        60
  ・回転率        3回/時間
  ・売上         500円/人
  ・売上原価率(変動費) 適当に5割程度とおく
              ※寿司の仕入れと同じルートで行って、さらに材料も同じで
               あればもっともっと低減できると想像
  ・販売費等人件費 :  時給1200円×4時間×5名×30日=72万円
 【結果】
  ・売上         1080万円
              (500円×60名×3回転/時間×4時間×30日)
  ・売上原価        540万円
  ————————————–
   売上総利益       540万円
  ・販管費          72万円
  ————————————–
   営業利益        468万円
   売上高営業利益率     43%
月額売上1000万!朝食だけで年間1.2億円・・・まぁこんなにうまくいくわけではないと思いますが、寿司屋の経営資源をうまく活用した良い事例だと思いました

「経営資源の有効活用事例」への2件のフィードバック

  1. おひさw福岡のこいちんです。
    なにやら難しい朝食になってますな・・・(笑)
    来週東京なんで時間があえばどこか落ち合いますかww

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