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機能よりデザインより『ストーリー』

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HBR4月号の『「デザイン思考」を超えるデザイン思考』がとても興味深い。

本論もさることながら、コラムとして書かれている「ストーリー価値をいかに提供できるか」は、今までの価値基準のままビジネスを進めても顧客は納得してくれないという警鐘を鳴らしてくれています。

曰く、技術やデザインでは模倣困難性を持ちづらく、そこにストーリーが合わさらないと顧客は振り向いてくれないとのことです。

ではストーリーとは何でしょう?

私が思うに、顧客に提供されるそれこそ「論理」であろうと思うわけです。例えば、起承転結も論理のつながりですし、プレゼンでよく用いられるPREP法だって論理のつながりなわけです。

機能、デザイン、そして論理明快なストーリー。これこそが今の時代顧客に必要とされる価値なのでしょう。

一橋大学大学院の楠木健先生の著書「ストーリーとしての競争戦略」の大ヒットも、それを裏付けているのかもしれませんね。

【書評】経営戦略全史

経営戦略全史 (ディスカヴァー・レボリューションズ)
経営戦略全史 (ディスカヴァー・レボリューションズ) 三谷 宏治

ディスカヴァー・トゥエンティワン 2013-04-27
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ボストンコンサルティング、アクセンチュア、INSEADのMBAと、経営戦略のど真ん中の道を歩いてこられた著者による渾身の一冊です。

幅広い読者を想定されているだけあって、大変理解しやすいように書かれています。
たとえば、科学的課業研究を最初に行い、経営学の租ともいわれるテイラーと人間関係論の始祖であるメイヨーが対談したと仮定した場合の議論の内容など、大変リアルに描かれています。

科学的管理から始まり、人間関係論が科学的管理に異を唱え、状況に合わせて双方を合わせて使うコンフィギュレーション経営戦略に発展し、イノベーション論が生まれ・・・そして現在はリーンスタートアップやデザイン戦略、アダプティブ戦略など、「やってみなくちゃわからない、やって間違ったらすぐ修正してまたやり直す、この繰り返し」という戦略理論が適合する世の中になってきています。

本書では触れられていませんが、その背景には、日本の製造業の急激な成長、そしてIT技術の発展があり、それらに伴う消費者の行動原理の変容があるのだと思います。

1冊で経営戦略100年超の歴史を網羅できる大変良い書籍です。
読み物としても優れているし、辞書としても使えます。

特に企業のマネジメントに携わる人や経営コンサルティングに携わる人は必読の書でしょう。